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根管治療後に痛みが出る原因 #歯の神経の治療
2020年6月21日
歯科医院で毎日行われている治療の一つに根管治療(歯の神経の治療)があります。
痛みを伴いやすい治療なので、原則、治療の際には局所麻酔を行います。
治療後の痛みはなるべくおこしたくないのですが、どうしても避けれない問題のひとつです。
そこで、なるべく根幹治療後に痛みを起こさないように治療の時から配慮する必要性があります。
根管治療後に痛みが出る原因
87% ラバーダムを行っていない
80% 不十分な仮封
71% 不適切な貼薬
29% 咬合性外傷
28% 不良根管充填
21% 過剰拡大
21% 根管の見落とし
Australian Dental J. 1994のAbbottらの報告
以上のことを留意して治療にあたる必要があります。
”不適切な貼薬”とありますが、これも大きな問題だと思います。
”貼薬”とは、根管治療後に殺菌効果のあるお薬で根管内を満たすことです。
日本では、未だに多くの歯科医院で”FC”という根管貼薬材料が使われていると言います。
日本以外の国では使われていません。僕は10年以上使ったことも、触ったこともありません。
FCは液体ですが、根管内ではホルマリンとクレゾールが気化し、ガスとして根管内の消毒を行います。
FC中のホルムアルデヒドによる毒性、発がん性、変異原性、感作性などへの懸念が持たれています。
とにかく刺激臭が匂って嫌なんですよね。さらにすぐに揮発して薬効短いのです。
今日、現在の世界の根管治療の貼薬の選択肢は、水酸化カルシウム製剤の一択です。
福岡県柳川市 石井歯科医院